Mさんのプラニング
土地が決まりホッとしたところで間取りの打合せ。
Mさんは家づくり教室に参加してから、思いついたこと、感じたことを書きとめ、目に留まった写真の切抜きを貼った”家づくりノート”を作っていらっしゃいました。
この一冊のノートが言葉では表現しきれないことを伝えてくれ、Mさんと設計者である私の家づくりへの思いのベクトルを近づけてくれます。
この中にはこれまでの住まいの変遷もあり、間取りと共に良かった点、悪かった点が書かれていました。
実際に住まわれた家から学ぶことが最も大切です。
モデルハウスや雑誌の写真からの”お気に入り”の積み上げでできた住まいは、費用が嵩むだけで、決して住み心地の良い家にはなりません。
生活して感じた良い点は採りいれ、悪い点には工夫をこらした家。これこそ住みやすく愛着のある家になるのです。
Mさんの具体的な要望、不満は・・・
1.今の住まいは寒い。床の表面温度が低い。
2.友達が来たときに、台所が丸見え。お互いリラックスできない。
3.小さくても広く感じる家にしたい。リビングとウッドデッキをつなげると広く感じる。
4.風通しを良くしたい。
5.模様替えが好きなので、フレキシブルな空間が欲しい。
6.洗濯動線を重視したい。物干しが外から見えないように。
7.2帖ほどの納戸があった住まいが使いやすかった。
8.トイレは2階にも。
そのほか、お子さまとの接し方や休日の過ごし方などをとりとめもなくお話しさせていただきました。
Mさんご一家の幸せなライフスタイルのイメージを膨らませてプラン作りが始まりました。
『家づくりノート』
素晴しいアイデアだと思います。
設計図面など、あまり見る機会の少ない方には、なかなか設計者の思い・施主の意見が伝わりにくい事もしばしば…
それを 施主さんに伝えていくのも 設計者の仕事だと思いますが、施主さんの『家づくりノート』があれば、『こんな感じのリビングで…』 『今の家はこんなところが不便で…』 など、お互いの意見が ものすごく分かりやすいと思いました!
投稿: 16番 | 2009年8月31日 (月) 09:40